研究者総覧

水木 徹 (ミズキ トオル)

  • バイオ・ナノエレクトロニクス研究センター 研究助手
Last Updated :2024/04/06

研究者情報

学位

  • 博士(工学)

ホームページURL

科研費研究者番号

  • 80408997

J-Global ID

プロフィール

  • I have received my phD from Toyo University in 2004. I had researched on enzymes from Extremophiles that live in extreme environments such as high or low temperature, acidity or alkalinity, high pressure and so on. My current research interests include bio-nano fusion research such as increase enzyme activity using a rotational magnetic field and development of new materials using a rare sugar for application in biological field.

研究分野

  • ライフサイエンス / 腫瘍診断、治療学
  • ライフサイエンス / 細菌学
  • ナノテク・材料 / ナノバイオサイエンス
  • ライフサイエンス / 生体材料学

研究活動情報

論文

講演・口頭発表等

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 中島 義賢; 酒井 政道; 水木 徹
     
    細胞の状態が時々刻々変化していく様子を「電気信号」によって調べることができれば、薬への細胞の感受性、投薬のタイミング、投薬効果の増強、または、副作用の軽減に関する薬学・医学的研究への貢献につながると考え、そのためのデバイス作成を試みている。 これまでは、細胞表面の表面電位の変化により泳動速度が変化することを利用した電気泳動コールター法を提案してきた。今回は、細胞から外部へ放出される情報を分析できることを目的としている。 初年度は、正常細胞と老化細胞の間でのグルコース消費と乳酸産出についてを調べた。今回用いた細胞は、継代回数の少ない正常細胞から継代回数を徐々に増やし、総継代数の異なるいくつかの細胞を作成した。これらの細胞で、ミトコンドリアの活性の低下とそれによる嫌気的解糖により、グルコース消費と乳酸産出が共に徐々に増大していく傾向がみられ、細胞状態の評価を行い、老化細胞の特徴が確認できた。乳酸(イオン)産出時には、溶液中にプロトン(H+)が放出されている。次の段階として、単一細胞が周辺環境へ放出するプロトン量、または、それにより生じる局所領域のpHの変化を検出することが可能かを試みるためのデバイス作成を開始している。水素ガスをPt電極上で電離させ、その時に生じたプロトンを取り込むことができる材料があり、その候補の中から、細胞培養液の中にあっても期待した材料特性が得られるかについて評価を行っているところである。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2018年04月 -2021年03月 
    代表者 : 中島 義賢; 坂本 安; 水木 徹
     
    本研究では、ラボオンチップを電子デバイス化するための『電気信号』による生体反応の検出技術の確立を行うことを目的とした。取り組みとして、a) 電気泳動コールター法の『実験から得られる流速≠電気泳動速度』の環境下での動作確認、b) 細胞の老化に伴う状態変化の『電気信号』による検出、c) 細胞の経過観察可能な分析デバイスの作成およびその細胞周期の測定、を予定し、初年度はb)を行った。 ここでは、初代培養の細胞を用い、その継代回数を経ることによる細胞の老化について調べていく。細胞の多くでは細胞分裂回数に限界があるため、たとえある細胞ががん化したとしても、それが有限寿命がん細胞であれば増殖を抑制できるので病気としてのがんを防ぐことができる。一方で、細胞分裂回数の限界に達した(老化)細胞は、生体内からすぐにはなくならないため、その分泌物によって周辺細胞をがん細胞にすることが知られている。そのような細胞の変化について、「電気信号」によって判断可能かどうかを調べることを試みた。 継代回数の異なるサンプル、つまり、正常細胞がほとんどのサンプルと老化細胞が存在・増加し始めているサンプルを用い、実験を行った。老化細胞で過剰発現が認められるSA-β-galの検出を蛍光特性を用いて行い、その発現に定性的な差があることを示した。そのサンプルを用い、電気泳動コールター法によるゼータ電位の測定を試みた。その結果、有意な差があることが分かった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2018年04月 -2021年03月 
    代表者 : 水木 徹; 中島 義賢; モハメッド シェイク
     
    本研究グループでは、がん治療(ドラッグデリバリーシステム(DDS)やナノ手術、温熱療法)や医療用検査デバイスへ応用可能な新規ナノ材料として、希少糖で修飾した材料の開発を独自に提案しており、本研究では希少糖で機能化されたグラフェン(RSfGO)の開発、機能解析およびそれらの応用を目的としている。本年度は研究実施計画の通り、1. 合成の大容量化、2. 作製した材料の表面物性解析、3. RSfGOの生体適合性の解析の3項目を主とし進めた。 1. 合成の大容量化は大容量化学反応用自動温度コントロールシステムを用いて条件検討を行い達成した。これにより各種解析に十分な量のESfGOが安定的に作製できるようになった。 2. 作製した材料の表面物性解析はRaman spectroscopy、UV-Vis (UV-Visible spectroscopy)、FT-IR (Fourier Transform Infrared spectroscopy)、XPS (X-ray Photoelectron Spectroscopy)を用いて解析することで、酸化グラフェンの還元および希少糖の付与を確認することで、目的通りRSfGOが作製できていることを確認した。 3. 作製したRSfGOの生体適合性の解析には羊赤血球、ヒト培養細胞(IM-9、MCF-7、HCN-1A)、バクテリア(大腸菌、枯草菌)を用いた。赤血球に対しての溶血性試験では、通常の酸化グラフェンは強い活性を示すが、表面に希少糖が付与されたRSfGOでは溶血性の大幅な低下が確認された。一方バクテリアや培養細胞を用いた解析では表面に付与された希少糖の種類により、生体適合性・細胞毒性が大きく変化することが確認出来た。 これらの結果は、将来的なRSfGOのがん治療や医療用検査デバイスの開発への応用にあたり、とても重要な結果である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 花尻 達郎; 中島 義賢; 水木 徹
     
    本研究グループでは、マイクロ流路で微粒子のゼータ電位を測定する電気泳動法とアパーチャーを用いて粒子の大きさと数を測定するコールター法の二つを組合せたECM(Electrophoretic Coulter Method)を独自に提案しており、本研究では、その実用化の為に必要な要素技術の確立を目的としているが、本年度においては、まず、昨年度に引き続いて、ECMの医療応用を念頭に、ECMの評価対象となり得る生体関連物質の可能性について探索した。昨年度着目した、ヒト多発性骨髄腫・Bリンパ球様(IM-9)に加えて、近年、希少な薬効成分を持つ創薬・新薬への臨床応用が期待されている希少糖などにも研究の範囲を広げた。2年目にあたる本年度は、あらたに、ECMの将来的な本格的デバイス開発に向けて、材料面、構造面から幾つかの検討を行った。材料面に関しては、研究計画においてはECMの透明電極用材料としてグラフェンおよびその酸化物を検討していたが、膜の大面積化、均一性などにどうしても克服し難い問題点があることを鑑み、今年度においては、水素化率により金属―半導体転移が生じるイットリウム水素化物や、青色発光デバイス材料や車載半導体材料として注目されている窒化ガリウムなど、所謂ワイドギャップの半導体材料が適すると考え、それらの新素材の基礎物性評価を行った。構造面に関しては、ECMを用いての細胞表面の電気特性を測定する際に、1. 細胞の電気泳動速度が頗る小さく、流路内の圧力勾配などに起因した液体の流れに隠れ、電気泳動速度のみを測定することが困難である。2. 粒子だけではなく、流路の内壁にも帯電するので、その流れを取り除く必要がある。の2点が実用化を阻む問題点であると考え、その問題解決の為に、新規のマイクロ流路を設計し、圧力勾配を抑制することでより正確な電気泳動速度測定が可能であることを実験的に検証した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 中島 義賢; 水木 徹; 鵜飼 智文; 花尻 達郎
     
    申請者らは、マイクロ流路と従来の電気泳動法を組み合せることにより、サンプルの数、大きさ、そして、ゼータ電位の同時測定ができる電気泳動コールター法(ECM)を提案し、細胞死誘発剤を用いて細胞の生死状態の異なる細胞集団を作成し、そのECMの結果から、細胞の生死判定が可能かどうかを試みた。生存率の減少により、大きさとゼータ電位に減少傾向が見られた。その結果は、細胞集団で見るとそれらの状態の判定は可能であるが、ひとつひとつの細胞の状態を判別することは難しい。そこで、トリパンプルー染色液と併用したECMによって測定・評価した結果、ひとつひとつの生死判定に充分なゼータ電位の「差」が確認された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 花尻 達郎; 前川 透; 中島 義賢; 水木 徹; 東 利晃
     
    本研究の中核技術として、ソフトリソグラフィー用の高性能走査プローブ顕微鏡(SPM)について真の原子分解能を有する事実上唯一の次世代高速SPM「原子分解能多機能走査プローブ顕微鏡」を開発、整備することに成功した。また、ソフトリソグラフィーのための基板表面被覆材料の一つとして、シリコンゴムや、他にもグラフェンおよびその関連物質に着目し、基礎物性評価を行なうと共に、シリコン配線を行なうための、条件の最適化を試みた。更にソフトリソグラフィーのためのプラットフォームとして我々が着目するSOI基板やSOQ基板内の電界について等角写像を用いた数学モデルによって、その振舞いを解析することに成功した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 花尻 達郎; 花尻 達郎; 吉本 智巳; 水木 徹; 柏木 邦宏
     
    ゼータ電位測定法に関しては過去数十年において数多く提案され検証されてきたが大型な装置が多く安価かつ簡易な測定はできない。また、個々の粒子のゼータ電位を測定できない。そこで本研究では、その問題の解決を図るべく電気泳動コールター法(Electrophoretic Coulter Method ; ECM)を独自に提案し、標準粒子としてポリスチレン微粒子を使用し、その有用性を確認した。更に、臨床医療応用への第一歩として、赤血球を用いることにより異種の生体細胞に対するECMの有用性の検証を行った。その結果、ゼータ電位の分布からも、サイズの分布からも、同一液中における異種の赤血球の判別が可能であることを実証することに成功した。これは赤血球だけでなく異種の生体細胞にも容易に敷衍できる原理であり、ECMの臨床医療検査機器としての有用性を充分に実証することができた。更に、このECMと電気的検出回路あるいは光学的電気的検出回路とをソーティング部と併せて集積化させるにはガラス基板に替わり、SOI(Silicon On Insulator)基板あるいはSOQ(Silicon On Quartz)基板をプラットフォームとして活用することが非常に有効であると考え、その実用化の為の基礎的な検討として、SOI基板やSOQ基板の基礎物性評価を精力的に行った。

担当経験のある科目

  • 生命化学概論
    東洋大学
  • Fundamental Biotechnology
    東洋大学
  • Fundamental Chemistry
    東洋大学
  • バイオ・ナノサイエンス融合実験Ⅰ・Ⅱ
    東洋大学
  • バイオサイエンス・バイオテクノロジーⅠ・Ⅱ
    東洋大学
  • 基礎バイオテクノロジー
    東洋大学
  • バイオ・ナノサイエンス
    東洋大学
  • 酵素工学
    東洋大学
  • 情報処理基礎演習
    東洋大学
  • 情報処理基礎
    東洋大学
  • 化学実験
    東洋大学

その他のリンク

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