日本学術振興会:科学研究費助成事業
研究期間 : 2021年04月 -2026年03月
代表者 : 倉元 直樹; 宮本 友弘; 久保 沙織; 林 如玉; 小泉 利恵; 飯田 直弘; 西郡 大; 池田 文人; 内田 照久; 林 篤裕; 鈴木 雅之; 島田 康行; 立脇 洋介; 光永 悠彦; 脇田 貴文; 小俣 岳
本研究は,高大接続改革に並行する形で平成28(2016)年度から5年間実施された前研究課題[基盤研究(A)JP16H02051]の後継である。前研究課題では,進行中の改革に即応しながら方針転換までを見届け,政策にも一定の影響を及ぼした。本研究課題では,突然の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延の大学入試への影響に対して,前研究課題で採用した方法論と成果を継承するものである。具体的には「大学入試政策の検証」「COVID-19への対応」「多面的・総合的評価の追究」「評価測定技術の追求」という4つの柱を基に進める研究成果を,本科研費のために構築するウェブサイトの「研究報告」のページを駆使し,エビデンスを重視した対応策の提案を行うことを旨とする。
令和2(2020)年1月頃から流行が始まったCOVID-19は令和3(2021)年度入試を直撃した。5年計画の本研究の初年度は五里霧中でコロナ対策が行われた令和3(2021)年度入試の検証から始まることとなった。令和3(2021)年度入試は高大接続改革の初年度と目されていた時期であり,コロナ対策と高大接続改革の方針転換は輻輳的に大学入試に対する影響を及ぼした。5月には対面とオンラインのハイブリッド形式で開催された第34回東北大学高等教育フォーラム「検証 コロナ禍の下での大学入試」において本研究の研究分担者が基調講演者及び現状報告者として3名登壇し,令和3年度入試におけるコロナ対応について実践報告を行った。12月には大学入試センター理事長裁量経費と共催でオンラインによる「プレイバック座談会 大学入試におけるコロナ対策 ――令和3年度入試の舞台裏――」を開催し,令和3年度入試の検証を行った。
その他,大学入試に対するコロナ禍の影響に関する研究論文2編を含む計4編の論文を成果として輩出した。