研究者総覧

小田 晋 (オダ ススム)

  • 理工学部応用化学科 准教授
  • 工業技術研究所 研究員
Last Updated :2024/04/23

研究者情報

学位

  • 博士(2014年06月)

科研費研究者番号

  • 00789901

ORCID ID

J-Global ID

経歴

  • 2023年04月 - 現在  東洋大学理工学部 応用化学科准教授
  • 2021年04月 - 2023年03月  関西学院大学理学部 化学科助教
  • 2018年04月 - 2021年03月  関西学院大学理工学部 化学科助教
  • 2016年07月 - 2018年03月  関西学院大学理工学部 化学科博士研究員
  • 2014年08月 - 2016年06月  テキサス大学オースティン校化学科博士研究員
  • 2010年04月 - 2010年08月  テキサス大学エルパソ校化学科リサーチアシスタント

学歴

  • 2010年09月 - 2014年06月   シカゴ大学   大学院化学科
  • 2008年04月 - 2010年03月   京都大学   大学院工学研究科
  • 2004年04月 - 2008年03月   京都大学   工学部   工業化学科

所属学協会

  • 基礎有機化学会   有機合成化学協会   日本化学会   

研究活動情報

論文

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 小田 晋
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年09月 -2023年03月 
    代表者 : 小田 晋
     
    有機 EL 素子は,応答速度やコントラスト比に優れており,ディスプレイ分野での実用化が進んでいるが,エネルギー変換効率に課題を残している。そこで近年,100% 近い内部量子効率(IQE)が可能な熱活性化遅延蛍光(TADF)材料の開発が盛んに行われている。しかし,TADF 材料は,一般に幅広な発光スペクトルを示すことから,照明には適しているが,高い色純度を必要とするディスプレイには不向きである。これに対し研究代表者の所属研究室では,ホウ素と窒素の「多重共鳴効果」により,励起一重項状態と励起三重項状態のエネルギー差の縮小と励起状態における構造変化の抑制に成功し,最大 IQE が 100% に達しながら,スペクトル半値幅が小さく極めて色純度に優れた青色発光を示す TADF 材料(DABNA)の開発に成功した。しかし,蛍光材料を用いた素子と比較すると素子寿命が短く,TADF 材料としての実用には至っていない。そこで,本研究では,動的エキシトンの制御により,最高レベルのエネルギー変換効率と実用レベルの耐久性を兼ね備えた青色TADF 素子の開発を行った。 具体的には,逆項間交差速度定数の向上を目的として,DABNAの縮環三量体構造をもつ含BN拡張ヘリセン(V-DABNA-Mes)の合成を行った。V-DABNA-Mesは半値幅16 nmのスカイブルー発光を示し,逆項間交差速度定数は4.4×10^5 s-1と大きく,優れたTADF材料として期待される。実際に,V-DABNA-Mesを発光材料として用いた塗布型有機EL素子を作製したところ,発光極大波長480 nmの挟帯域発光を示し,最大外部量子効率は22.9%と良好な値を示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2022年03月 
    代表者 : 小田 晋
     
    有機ホウ素由来の熱活性化遅延蛍光分子(DABNA)の光レドックス触媒への応用を検討した。まず,位置選択的one-shotホウ素化反応により種々のDABNA類縁体の合成に成功した。これらを光レドックス触媒として用いて,ハロゲン化アリールの脱ハロゲン化反応の検討を行った。青色LED照射下,塩化アリールに対して触媒量のDABNA類縁体を作用させたところ,脱塩素化体を中程度の収率で得ることに成功した。また,窒素の代わりに酸素を有するDOBNAを光触媒として用いて,芳香族ニトロ化合物の還元的環化反応を行ったところ,室温でカルバゾールを良好な収率で得ることに成功した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2020年03月 
    代表者 : 小田 晋
     
    近年の有機ホウ素化合物の需要拡大に伴い,高価な遷移金属を用いずに芳香族化合物にホウ素基を導入する手法として求電子的C-Hホウ素化反応が注目を集めている。しかしながら,従来の手法は化学量論量の添加剤を必要としており,実践的な合成法であるとは言えない。本研究では,新たなホウ素化剤として三ヨウ化ホウ素を用いることで,遷移金属や添加剤を必要としない,実用的な求電子的C-Hホウ素化反応の開発を行った。本手法により生成する中間体は,様々な有機ホウ素化合物へと容易に変換することが可能である。また,過剰量の三ヨウ化ホウ素を作用させることで,多重ホウ素化反応が進行することを見出した。

その他のリンク

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