研究者総覧

反町 篤行 (ソリマチ アツユキ)

  • 理工学部応用化学科 教授
  • 理工学研究科応用化学専攻 教授
  • 工業技術研究所 研究員
  • バイオ・ナノエレクトロニクス研究センター 研究員
Last Updated :2024/04/23

研究者情報

学位

  • 博士(学術)(2003年03月 埼玉大学)

科研費研究者番号

  • 60466050

J-Global ID

研究活動情報

論文

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 北 和之; 保坂 健太郎; 石塚 正秀; 森野 悠; 反町 篤行; 牧 輝弥; 渡辺 幸一; 五十嵐 康人
     
    本研究では、以下の5つの達成目標を掲げている。各目標についての実績を示す。 1)バイオエアロゾル捕集フィルタの蛍光分析により濃度・構成を測定する手法開発:実験室でバイオエアロゾルを捕集したフィルタに複数の波長の紫外光を照射し、バクテリア、真菌、花粉など種類ごとに特有の蛍光スペクトル強度分布をもつこと、真菌胞子についてスペクトル強度と胞子量が比例関係にあることが確認できた。 2)林床及び樹冠部におけるバイオエアロゾルの種類ごとの放出量の季節及び短期変化の理解、3)森林内およびその上方へのバイオエアロゾル放出フラックスの定量的理解、4)福島帰還困難地区内森林からのバイオエアロゾルによる放射性セシウム放出の定量的理解:この3目標の研究実施のため帰還困難地区内の林地に観測サイトを新たに立ち上げし、観測装置を設置し定期的な大気放射能およびバイオエアロゾルサンプリングを開始した。また既存サンプルおよびデータをもとに、バイオエアロゾルと放射性セシウムの定量的関係の解析を進めている。特に森林からのバイオエアロゾル放出フラックスについては、林床および樹冠上でのバイオエアロゾル濃度とREAサンプリングの試験的な観測結果をもとに、林床からの放出フラックスを推定するとともに、樹冠を通じ森林上へと放出される割合は約5%であると推定を行い論文にまとめた。 5)森林からのバイオエアロゾル・放射性セシウム放出のモデル化の検討:モデル化に加え、モデルの検証のためにどのような観測を行うべきかの検討を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 反町 篤行; 松田 和秀; 和田 龍一
     
    本研究では、化学的に不活性である放射性ガス(ラドンとトロン)を用いることにより、大気-土壌(林床)間における反応性窒素(アンモニアガスおよびNOX)の放出・拡散・沈着過程の解明するため、東京農工大学FM多摩丘陵研究林施設を利用して、放射性ガスおよび反応性窒素の放出・拡散・沈着に関する推定手法の検討および大気中濃度の測定を行った。 チャンバー法により土壌からのラドン散逸率測定するため、ステンレス製小型チェンバー(6 L)を作製し、ラドン測定器を用いてラドン散逸率の測定手法や散逸したラドン濃度に対する環境条件の影響を検討した。また、大気中ラドン濃度の鉛直プロファイルと土壌からのラドン散逸率を用いて、森林におけるガス交換速度推定手法を開発した。さらに、室内実験によりパッシブ型ラドン測定器とアクティブ型ラドン・トロン測定器の検出下限値の測定およびパッシブ型ラドン測定器に対するトロン干渉の調査を行った。 アンモニアガスでは、デニューダ法による森林での大気中濃度の鉛直分布測定を2020年夏季から開始し、1週間毎に連続して実施した。得られたプロファイルより、ほとんどのケースで、大気から森林へのアンモニアガスの沈着が確認されたが、一部、土壌からのアンモニアガスの放出も確認された。また、チャンバー法による土壌からのアンモニアガスの測定手法を検討した。 一酸化窒素(NO)では、森林での大気中濃度の鉛直分布測定を2020年冬季(約10日間)において行った。2018年夏季観測結果を加えた解析から、夏季における昼間でのNOは、0.1mでの濃度が最も高く、次に30mでの濃度が高かった。NOは樹冠上からの流入と地表面からの放出の2つのソースがあることが分かった。一方、冬季では高度による濃度変化はあまり見られなかった。林床での濃度の季節変動は土壌微生物活性の違いが寄与している可能性が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 五十嵐 康人; 大河内 博; 保坂 健太郎; 北 和之; 齊藤 保典; 羽田野 祐子; 反町 篤行; 牧 輝弥; 白石 浩一; 川端 康弘
     
    森林環境には~百万個/立方メートルの真菌類胞子が浮遊しており、原発事故でセシウム(Cs)に汚染された森林では、Csを濃縮した胞子が大気への再浮遊を支える。そこで、天候に応じたエアロゾル捕集を実施したところ、広葉樹林内の降水時の大気中Cs濃度は非降水時の平均より約2.4倍高かった。雨はエアロゾルを除くはずだが、さらなる研究の結果、胞子発生源が降水時と非降水時で異なり、降水時には粗大胞子の大気中個数濃度が非降水時より相対的に多く(約2倍)、このことは雨滴の水はねがカビのような真菌類胞子(Csを含む)を大気へ浮遊させることを示し、植物病原菌の分生子による伝播機序と一致することがわかった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 北 和之; 古川 純; 石塚 正秀; 森野 悠; 反町 篤行
     
    福島第一原子力発電所事故により放出された放射性セシウムの大気再飛散メカニズムと大気植生間の循環可能性について明らかにするため、高放射線量域での大気エアロゾル及び降水のサンプリングを継続的に行い、以下の成果を得た。 1.放射性セシウムは現在も大気中に再飛散し、特に暖候期に高濃度となる。2.放射性セシウムの大気再飛散は、冬季から春季までは鉱物粒子が、それ以降は真菌類胞子が主な担体となって起こっている。3.暖候期のエアロゾル中放射性セシウムは植物に吸収される。4.放射性セシウム大気放射能濃度の鉛直分布の観測と1次元モデルを組み合わせることで、放射性セシウムの大気放出フラックスの推定に成功した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 松田 和秀; 反町 篤行; 堅田 元喜; 高木 健太郎; 櫻井 達也; 林 健太郎
     
    ガス・粒子状反応性窒素が森林へ沈着するメカニズムを解明することを目的とし、温帯混合林、冷温帯カラマツ林、熱帯乾燥落葉樹林において、乾性沈着観測を実施した。 観測の結果、PM2.5の硫酸塩と硝酸塩の間に明確な乾性沈着プロセスの違いが見られた。すべての森林の着葉期において、硫酸塩は従来の知見通りの結果を得たが、硝酸塩はキャノピー上から下にかけて顕著に減少する濃度勾配が見られ、理論よりも大きな沈着速度が観測された。 数値モデルによる解析から、日中温められた樹冠がNH4NO3粒子をガス化させ、ガス化したHNO3は速やかに森林へ沈着するという硝酸成分の沈着を促進させるメカニズムが働いていることが示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    研究期間 : 2014年04月 -2016年03月 
    代表者 : 床次 眞司; 反町 篤行; 細田 正洋; 石川 徹夫
     
    福島原発事故以降、低線量放射線による被ばくについて国民の間に関心が高まっている。翻って、世界では天然に存在する放射性物質の一つであるラドンによる被ばくが国際的な問題となっている。本研究ではその被ばく量を精度良く測定するための線量計を開発することを最終目的としたばく露試験装置の開発に取り組んだ。世界に1つしかない装置は国内外からの要請に応じて校正実験に今後使用される予定である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(スタートアップ)
    研究期間 : 2008年 -2009年 
    代表者 : 反町 篤行
     
    深刻化する東アジアからの越境大気汚染の中でも、エアロゾルが植物や人間の健康に与える影響はまだ十分に解明されていない。大気に含まれる様々な物質が地表面に運ばれる過程は、主に降雨による湿性沈着と降雨によらない乾性沈着に大別される。乾性沈着過程は湿性沈着よりも複雑であるが、その超微小粒子に関するデータはほとんどない。本研究は、ラドン壊変生成物をトレーサーとした超微小粒子の乾性沈着フラックスを測定する装置の開発を行った。

その他のリンク

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