研究者総覧

岡田 晋治 (オカダ シンジ)

  • 食環境科学部食環境科学科 教授
  • 工業技術研究所 研究員
Last Updated :2025/04/19

研究者情報

学位

  • 博士(農学)(2004年03月 東京大学)

J-Global ID

研究分野

  • ライフサイエンス / 食品科学
  • ライフサイエンス / 栄養学、健康科学

研究活動情報

論文

書籍

MISC

産業財産権

受賞

  • 2013年03月 農芸化学奨励賞
     
    受賞者: 岡田 晋治
  • 2012年03月 日本農芸化学会2012年度大会トピックス賞
     
    受賞者: 岡田 晋治
  • 2009年11月 2009年度ネスレ栄養科学会議論文賞
     
    受賞者: 岡田 晋治

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2026年03月 
    代表者 : 中井 雄治; 西塚 誠; 岡田 晋治; 永長 一茂
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2025年03月 
    代表者 : 小林 彰子; 杉浦 悠毅; 岡田 晋治
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2025年03月 
    代表者 : 小林 彰子; 杉浦 悠毅; 岡田 晋治
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 岡田 晋治; 井上 亮
     
    成長期における朝食欠食が近年問題視されており、心身の発達に悪影響を与えることが危惧されている。朝食摂食頻度と学力の相関が知られる一方、成長期の朝食欠食が脳機能へ与える影響は明確に示されていない。そこで本研究では活動期、つまり暗期の前半6時間欠食を朝食欠食として定義し、成長期マウスを用いて慢性的な朝食欠食の脳機能への影響について評価を行った。5週齢のC57BL/6マウスを用い、前述の条件下で3週間飼育したマウスを朝食欠食群とした。対照群として、自由摂食群と暗期後半6時間欠食させた夕食欠食群を置いた。朝食欠食による記憶機能への影響を調査するため、各種行動試験を行った。海馬の関与が知られるY字迷路試験や短期位置認識試験では、朝食欠食群において記憶能力の低下がみられた一方、嗅周皮質の関与が知られる短期新奇物体認識試験では、各群の記憶能力に差は見られなかった。つまり、慢性的な朝食欠食が海馬依存的な記憶能力の低下を引き起こすことが示唆された。そこで、その作用機序を明らかにするため、海馬についてRNAシーケンスによる網羅的遺伝子解析を行った。抽出された発現変動遺伝子についてGene Ontology解析を行った結果、自由摂食群と朝食欠食群の比較では細胞増殖、細胞死に関連するタームが抽出された。以上より記憶能力の低下は、海馬における細胞代謝の異常によることが示唆された。今後は海馬神経細胞数やそのアポトーシス率などについて解析を進める予定である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2022年03月 
    代表者 : 中井 雄治; 岡田 晋治; 永長 一茂; 前多 隼人
     
    本研究では、高リン刺激が生体の脂質代謝に影響を及ぼす機構を解明することを目的として、高リン食を単回投与したラット肝臓での遺伝子発現の変化をDNAマイクロアレイで解析した。その結果、FGF21を含む脂質代謝関連遺伝子が高リン食群で有意に発現上昇していた。同ラット血清中のFGF21タンパク質をELISA法で測定した結果、高リン食群で有意に高値を示した。一方、血中リン濃度上昇に早期に応答するPTHには有意差は認められなかった。以上より、肝臓における脂質代謝関連遺伝子の発現変動は、PTHによる間接的な影響ではなく、高リン刺激を直接感知して起こることが示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2021年03月 
    代表者 : 岡田 晋治
     
    本申請研究では、メダカ酸味細胞に発現誘導可能な転写制御領域の獲得に成功した。今回獲得した領域の利用によって、ゼブラフィッシュなど他のモデル魚類においても酸味細胞への外来遺伝子導入が可能となると期待される。また、経シナプス性トレーサーの活用によって、複数種の味覚情報伝導路の相関が明らかになってきた。得られた知見は、他のモデル生物で示されつつある味覚情報伝導路の知見を補完するものであり、その全容解明に大きく貢献するものである。味覚刺激応答観察について、本申請研究の条件検討で蓄積された知見に加え、蛍光強度が大きく改善されたツールの活用やその発現誘導法の検討などを行うことでその目的達成が期待される。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 嶋田 耕育; 安岡 顕人; 亀井 飛鳥; 篠崎 文夏; 岡田 晋治; 近藤 隆
     
    本研究では孤独条件に起因する負荷(以下、孤独ストレス)が脳機能行動また、脳及 び各末梢臓器での遺伝子発現への影響を明らかにし、さらには孤独ストレスを予防する食品機能性成分の探索を目的とした。我々は短期間の孤立飼育マウスを用いて、対照群である群飼育と比較し孤立飼育マウスが脳内遺伝子発現変化を伴って脳機能行動に影響することを見出した。得られた孤立飼育による表現型を孤立ストレスによる指標とし、脳機能に対して効果が期待される食品機能性成分の投与を実施した。結果、食品機能性成分の投与によって孤立飼育による脳機能行動変化が緩和されることを認め孤独ストレスに対して予防効果をもつ食品機能性成分を見出した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 岡田 晋治
     
    本申請研究では、味覚受容機構解明の基盤となり、また、様々な味物質・非味物質で構成される食品の味の総合的な評価を実現する解析系の構築を目指したものである。 Ca2+感受性蛍光タンパク質遺伝子を味蕾細胞に発現する複数系統の動物の作製に成功した。これらの動物を用いて、遺伝子導入によって味蕾細胞に発現したCa2+感受性蛍光タンパク質の蛍光観察による味蕾細胞の味刺激応答のイメージングを試みた。結果として、基本味の1つを呈する味溶液の刺激によって、わずかであるが有意に味蕾細胞における蛍光の変化を観察することが出来た。つまり、味刺激に対する味蕾細胞の応答を観察できた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 安岡 顕人; 近藤 隆; 岡田 晋治
     
    親の代謝ストレスが子へエピジェネティックに遺伝することに関する証拠が集積されつつある。代謝ストレスは食品ポリフェノールで緩和される。我々はレスベラトロール(RSV)が雄マウスのアルコール性脂肪肝を軽減することを見出した。この雄を通常の雌と交配して得た仔の血中中性脂肪値はエタノール(E)群で高く、エタノール+RSV(ER)群は対照(C)群と変わらなかった。仔の肝臓トランスクリプトームはC群とE群が分離し、C群とER群は分離しなかった。父精子と仔肝臓のゲノムメチル化シトシンの分布は群間で差が見られた。このようなエピジェネティック修飾が次世代に伝播し、代謝的表現型を引き起こしている可能性がある。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 岡田 晋治
     
    われわれが感じる5つの基本味の味情報がどのように神経伝達されて処理されるかという味覚情報のコーディング機構は不詳である。本研究では、新規に開発した経シナプス性トレーサー・トランスジーンによって実現された2経路の神経回路可視化技術を用いて、味覚情報のコーディング機構の一端を解明することを目指した。4種の味蕾細胞を起点とする神経回路を可視化に成功し、それら神経回路の関係を味神経のレベルで明らかにした。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2014年03月 
    代表者 : 岡田 晋治
     
    われわれの味覚は摂食・栄養状態によって変化する。この生理現象については、近年のいくつかの研究報告によって、摂食行動の制御に働くホルモン・低分子のいくつかが、味受容細胞に直接作用して、味覚感受性を修飾・変化させていることが明らかになってきたが、不詳な点が多く残っている。本研究は、行動生理学的解析によって、絶食時と自由摂食時では一部の味物質に対する感受性が変化することを示唆した。また、この両者では、味蕾細胞における遺伝子発現プロファイルに差があることを示唆した。以上のことから、食餌摂取の有無が味受容器の遺伝子変化を介して、味覚感受性を変化させる機構が存在することが示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年04月 -2014年03月 
    代表者 : 岡田 晋治
     
    われわれが感じる5つの基本味の味情報は末梢の味蕾では別々の細胞集団で受容されることが明らかになってきた。一方、受容された味情報の神経伝達や中枢での認識という味覚情報のコーディング機構は不詳である。その解明のため、本研究では、2種以上の細胞を起点とする情報伝達神経回路の可視化を実現する新規の経シナプス性トレーサー・トランスジーンを開発した。開発したトレーサー・トランスジーンを用いてトランスジェニックメダカを作出することで、2種の異なる味細胞を起点とした情報伝達神経回路の相関を明らかにした。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年04月 -2014年03月 
    代表者 : 阿部 啓子; 藍沢 広行; 石丸 喜朗; 岡田 晋治
     
    味覚システムの統合的解析は、(1)塩味受容(type I)細胞の膜電位特性を構築する遺伝子AnoI, Kene3, Sec61a1を見い出した。(2)PLC-beta2-WGAメダカの解析から、苦味およびアミノ酸の受容味細胞から終脳にいたる味覚伝達路の全容を解明した。PKD1L3-WGAマウスの酸味受容細胞からNST味覚領域の可視化にも成功した。(3)マウス離乳期に大脳味覚野で発現するSNAP25, EGr-2, Krox-20マーカー遺伝子が離乳期に固形食を摂取させたマウスでは流動食摂取に比べ顕著な発現化が生じた。(4)味覚刺激と食物選択に相関性があることを示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2010年 
    代表者 : 阿部 啓子; 岡田 晋治
     
    WGAトレーサー導入マウスを用いて、味覚を伝達する味細胞、味神経、中枢の細胞の遺伝子発現(ゲノミクス)解析を行い、嗜好物質の甘・旨味受容細胞および忌避物質である苦味受容細胞と連結する鼓索神経節、舌咽神経節、NSTのWGA陽性神経細胞の分子特性を解明した。モデル魚においても嗜好性にかかわるアミノ酸受容(T1Rs陽性)細胞、忌避性にかかわる苦味受容(T2R陽性)細胞にそれぞれWGAを導入したトランスジェニックメダカを作製し、味覚伝導路を可視化した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2009年 
    代表者 : 岡田 晋治
     
    細胞内局在型水チャネルであるアクアポリン11(AQP11)遺伝子の欠損マウスの腎臓、胃、小腸、肝臓、脾臓の表現型の解析を行った。その結果、AQP11欠損マウスでは腎臓における嚢胞形成以外には顕著な形態変化が無いことが明らかになった。AQP11欠損マウスの嚢胞形成時の腎臓においては発現遺伝子の約20%に発現量変化が起こっていることを明らかにし、さらに、その遺伝子プロファイル解析から嚢胞形成の機構を解明した。これらの解析から、AQP11の生理機能の一端を明らかにした。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2009年 
    代表者 : 朝倉 富子; 南 道子; 舟木 淳子; 岡田 晋治; 南 道子; 舟木 淳子; 岡田 晋治
     
    ネオクリンとミラクリンは、酸味を甘味に変換させる味覚修飾活性を有するタンパク質である。ネオクリンとミラクリンを、麹菌を用いて発現生産することに成功した。また、ネオクリンは、ニンニクレクチンと構造が類似していたが、レクチン活性は示さなかった。ネオクリンは、ヒト甘味受容体T1R2-T1R3によって受容され、特に、T1R3のN-末端細胞外領域が受容部位であることが、甘味受容体を発現させた培養細胞系の実験から明らかとなった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2006年 
    代表者 : 岡田 晋治
     
    小腸には複数種のアクアポリン(AQP)が発現することが知られているが、発現の網羅的解析はなされていない。また、小腸を構成する各細胞種が発現するAQPのレパートリーも明らかにはなっていない。小腸におけるAQPの生理機能を明らかにするためには、まず、これらの解析を行うことが必要である。そこで、マウス小腸に発現するAQPの網羅的な解析と、各AQPの発現様式を詳細に明らかにすることを試みた。 その結果、十二指腸が8種、空腸および回腸が7種のAQPサブタイプを発現していることが明らかとなった。また、空腸および回腸は同種のAQPサブタイプを発現していること、および、十二指腸はそれらのサブタイプに加え、AQP5を発現していることが示された。 In situハイブリダイゼーションによって、3部位での各AQPの発現様式を解析したところ、その発現は粘膜上皮の細胞にほぼ特異的であった。各AQPはそれぞれ異なる発現様式を示した。十二指腸特異的なAQP5は十二指腸腺に発現していた。小腸粘膜上皮を構成する各細胞種において発現するAQPの組み合わせを同定するため、各細胞種のマーカー遺伝子と各AQPとの二重in situハイブリダイゼーションを行ったところ、吸収上皮細胞にはAQP1およびAQP3が、杯細胞にはAQP3およびAQP9が、バネート細胞にはAQP1,AQP3およびAQP4が発現していた。これらの細胞においては、細胞内局在の異なるAQPが協奏的に働き、特異的な細胞機能に関与していると考えられる。

その他のリンク

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