研究者総覧

山口 しのぶ (ヤマグチ シノブ)

  • 文学部東洋思想文化学科 教授
  • アジア文化研究所 研究員
  • 東洋学研究所 研究員
  • 文学研究科インド哲学仏教学専攻 教授
Last Updated :2024/04/23

研究者情報

学位

  • 博士(文学)(名古屋大学)

ホームページURL

科研費研究者番号

  • 70319226

J-Global ID

研究キーワード

  • バリ・ヒンドゥー   マハーラーシュトラ   供養   シヴァ   ヒンドゥー教   マンガラーガウリー   ジョーティル・リンガ   観想法   シヴァ神   リンガ   女神   仏教儀礼   ガネーシャ   プラーナ   巡礼地   ホーマ   ヴラタ   ネパール   サーダナ   護摩   タントリズム   マンダラ   ネワール仏教   リンガ・プラーナ   シヴァ・プラーナ   プージャー   ガネーシャ神   シュラーヴァナ月   密教儀礼   ストートラ   

研究分野

  • 人文・社会 / 中国哲学、印度哲学、仏教学

経歴

  • 2007年04月  東洋大学文学部教授
  • 1999年04月 - 2007年03月  中京女子大学

学歴

  •         -   東京外国語大学外国語学部インド・パーキスターン語科   Faculty of Foreign Studies
  •         -   名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程東洋哲学専攻満期修了

所属学協会

  • 日本仏教学会   南アジア学会   日本宗教学会   日本印度学仏教学会   

研究活動情報

論文

書籍

  • 西インドのヒンドゥー教
    山口 しのぶ; 立川武蔵; 杉本良男; 海津正倫 (担当:単著範囲:)『朝倉世界地理講座4』 2012年06月 
    西インド、マハーラーシュトラ州のヒンドゥー教の歴史および特色と、結婚した女性の儀礼の特色について述べた。
  • ネパール カトマンドゥ盆地に生きるネワール人の仏教
    山口 しのぶ; 木村 文輝編 『挑戦する仏教 アジア各国の歴史といま』法蔵館 2009年10月
  • ネパール密教儀礼の研究
    山口 しのぶ 山喜房佛書林 2005年06月 
    本書は博士学位論文「ネパール密教儀礼の研究」に加筆・修正したものである。本書では、ネパール仏教僧によりで現在行われている儀礼「ガターン・ムガ」を取り上げ、フィールドワークと文献研究の両面から儀礼の構造を分析した。5章からなり、第1、2章ではフィールドワーク、第3章~第5章では文献研究を中心にネパール仏教儀礼における伝統宗教の受容と変容を考察した。また第2部では写本対照により儀礼で使用されるサンスクリット・テキストの校訂を行なった。
  • あるネパール仏教僧の家族
    山口 しのぶ; 立川 武蔵編 癒しと救い、玉川大学出版部 2001年01月 
    ネワール仏教研究のインフォーマントであった仏教僧の一家族の12年間の軌跡を通して、ネワール仏教が求めてきた宗教的「財」について考察した。ネワール仏教は、インド密教の伝統を引き継ぎ、サンスクリットの伝統が生きている世界で唯一の仏教であり、儀礼という集団宗教行為を「救い」という個人の至福を求める個人的宗教行為の一手段として儀礼を行っている。カトマンドゥ盆地その他で活躍するチベット仏教徒との対比やネワール仏教僧の「救いの手だてとしての儀礼」という認識の薄れから、現代のネワール社会における宗教行為の意味の変質を指摘した。

講演・口頭発表等

  • インドネシア、バリ島のヒンドゥー教における「シヴァ=ブッダ」観念の表出ー寺院や儀礼における仏教的要素を中心としてー  [通常講演]
    山口しのぶ
    東洋大学東洋学研究所研究発表例会 2018年12月 口頭発表(一般) 東洋大学白山キャンパス 東洋大学東洋学研究所
  • The Past, Present, and Future of Nusantara Heritage: Focusing on the Religion and Culture in Bali  [招待講演]
    山口しのぶ
    International Seminar on Nusantara Heritage: Nusantara`s Cultural Arts Diversity as Inheritance Source of Tolerant and Inclusive Society`s Development Value 2017年09月 口頭発表(基調) Denpasar, Bali Institut Seni Indonesia Denpasar, Bali
  • Buddhism Born from Hinduism: Transformation of the Buddhist Truth in India and the Spread of Dharma in Nepal  [招待講演]
    山口しのぶ
    International Seminar: Sanatana Dharma as the Eternal Truth and Spread in the Different Forms 2017年07月 口頭発表(一般) Denpasar State Hindu Dharma Institute, Denpasar, Bali Denpasar State Hindu Dharma Institute in Collaboration with Alliance Française Bali
  • Syncretism of Hinduism and the Other Religions in Indonesia and India: Cases of Sang Hyang Kamahāyanikan and Kabīr`s thought  [招待講演]
    山口 しのぶ
    World Hindu Parisad World Hindu Wisdom Meet 2017 2017年06月 口頭発表(招待・特別) Institut Seni Indonesia, Denpasar World Hindu Parisad
  • インドネシア、バリ島におけるヒンドゥー教の通過儀礼について―生後3ヶ月の儀礼を中心として―  [通常講演]
    山口 しのぶ
    日本印度学仏教学会第66回学術大会 2015年09月 口頭発表(一般) 高野山大学
  • Hinduism and Buddhism in Nepal―The Cult of Kumari as a Symbol of Pluralism  [招待講演]
    山口 しのぶ
    International Seminar, "Respect for Religious Pluralism and Multi-cultura" 2014年10月 口頭発表(招待・特別) インドネシア、バリ Institut Hindu Dharma Negeri Depasar
  • ネパール仏教の死者儀礼  [通常講演]
    山口 しのぶ
    2009年度日本佛教学会学術大会 2009年09月
  • 十二ジョーティル・リンガ寺院について  [通常講演]
    山口 しのぶ
    日本印度学仏教学会第59回学術大会 2008年09月
  • 南アジアの寺院縁起ーヒンドゥー教シヴァ・リンガ崇拝の神話と巡礼ー  [通常講演]
    山口 しのぶ
    シンポジウム「縁起の東西ー聖人・奇跡・巡礼ー」(早稲田大学) 2008年03月 
    インド、ネパール等南アジアでポピュラーなリンガ崇拝において、特に「12ジョーティルリンガ」の寺院に関わる縁起をプラーナ文献の記述を中心として述べ、そこに述べられるリンガ崇拝の世界観を「火」と「水」の融合に焦点を当てて考察した。
  • Mangalagauripuja in Maharashtra  [通常講演]
    山口 しのぶ
    The XIth International Conference on Maharashtra: Culture and Society (Senshu University, Tokyo) 2005年08月 
    本発表では、マハーラーシュトラ州の女性によるヒンドゥー儀礼の次第について述べ、その特色を考察した。
  • マハーラーシュトラ州のマンガラーガウリー供養  [通常講演]
    山口 しのぶ
    日本印度学仏教学会第54回学術大会(駒澤大学) 2004年07月 
    インド、マハーラーシュトラ州で結婚した女性がシュラーヴァナ月の火曜日に5年間行なう「マンガラーガウリー・プージャー(供養)」について、その構造と特色を述べた。マンガラーガウリー・プージャーでは、男性よりも女性のほうが主導権を握って儀礼を行ない、またこの儀礼では水が重要な役割を果たすことを明らかにした。
  • The Three Meditations of the Cakrasamvaramandala  [通常講演]
    山口 しのぶ
    韓日共同印度学仏教学会(東國大学校, ソウル) 2002年07月 
    ネパール密教で最も聖性が高いチャクラサンヴァラ尊を中心としたマンダラ観想法の構造およびその特色について発表した。この観想法は「三三昧」と呼ばれる三種の三昧から成り、それぞれのマンダラが非連続的であり、ネパールで三三昧の形式にまとめられたことを述べた。
  • A Nepalese Buddhist Ritual: Gatham-muga  [通常講演]
    山口 しのぶ
    A International Conference on Buddhism in Global Perspectibe, Somaiya University, Mumbai 2002年03月 
    ネパール仏教の中でも重要な祭礼「ガターン・ムガ」の性格と内容について、仏教儀礼としての側面からその特色を述べた。儀礼のシステムを述べるとともに、死霊、餓鬼への供養の中に、密教のマンダラ観想がどのように取り込まれているかについて考察した。
  • ネパール密教護摩の儀軌について  [通常講演]
    山口 しのぶ
    日本印度学仏教学会第52回学術大会(東京大学) 2001年06月 
    ネパール仏教護摩で使用されたサンスクリット・テキストの内容を述べると共に、儀礼行為と瞑想法との関わりを説明した。
  • サンヴァラ尊の成就法  [通常講演]
    山口 しのぶ
    日本宗教学会第58回学術大会(南山大学) 1999年09月 
    後期密教の観想法の次第において行われる布置(ニヤーサ)について述べた。後期密教の儀軌に述べられる布置の行われる位置は三種、すなわち1)三昧耶マンダラの観想以前、2)三昧耶マンダラと智マンダラの合一以前、3)両マンダラの合一以後であり、儀軌によって異なっており、それぞれの場合で布置が異なった機能をもつ可能性があることを述べた。

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 山口 しのぶ
     
    本研究は、インドネシア、バリ島に残るヒンドゥー教儀礼に関し、特にインドのヒンドゥー教・仏教のバリ島における受容と変容を中心に、その特色を明らかにすることを目的としている。2021年度当初はインドネシア、バリ島に出張し、儀礼構造や行為の意味について聞き取り調査を行う予定であったが、新型コロナウイルスの感染状況が改善しないため、出張は中止し、文献研究を中心に行った。 2020年度よりバリ・ヒンドゥー儀礼において聖水を作り出すためのサンスクリット儀軌Vedaparikramaの記述を分析していたが、2021年度も本儀軌の分析を継続し、本儀軌の構造とそこにあらわれるタントリックな要素の解明を進めた。 本儀軌は、すでに報告者のこれまでの研究により、儀礼の内化を含んだものであることが明らかになっているが、2021年度は儀礼の内化を述べる「シヴィー・カラナ」(Sivikarana、「僧の身体をシヴァ神の身体にすること」の意)の次第を中心に、本儀軌の特色について考察した。本儀軌においては、浄化の行為の後、聖水の準備がなされ、その後シヴィー・カラナの行為が続く。そこでは僧は瞑想により自身の身体からアートマンを外部に送り出し、身体の穢れを内的な火で焼き払う。その後シヴァ神のほら貝から流れ出すシヴァ神のエッセンスとも言うべき甘露を僧の体内に入れ、シヴァ神との一体化をはかる行為が述べられる。さらに僧は自身の心臓の八葉蓮華に母音字、子音字、シヴァの種子などをヤントラもしくはマンダラ状に布置し、心臓の蓮華をシヴァ神のアートマンが坐すに相応しい神的なものとする。このような種子の布置はタントリックな要素を多分に含んでいる。 本儀軌はインドからジャワを経てバリに伝播したヒンドゥー教シヴァ派の流れを汲むものと考えられるが、詳細な信仰の流れがまだ明らかではなく今後の課題としたい。
  • 世界の諸地域における仏教の哲学的・社会学的研究
    東洋大学:井上円了記念大型研究特別支援助成
    研究期間 : 2015年04月 -2017年03月 
    代表者 : 伊吹 敦
  • 東アジアにおける仏教の受容と変容
    東洋大学:研究所プロジェクト
    研究期間 : 2011年 -2013年
  • マハーラーシュトラ州におけるヒンドゥー教巡礼地の研究
    科学研究費 基盤研究(C)(一般)
    研究期間 : 2008年 -2011年 
    代表者 : 山口 しのぶ
     
    ・「 南アジアの寺院縁起―ヒンドゥー教シヴァ・リンガ寺院の神話と巡礼」『アジア遊学』115号、P32~ P41、2008年10月。・「十二ジョーティル・リンガ寺院について―マハーラーシュトラ州グリシュネーシュヴァル寺院を中心として― 」『印度学仏教学研究』57巻 1号、P262~ P268、2008年12月。・「光り輝くシヴァ神の聖地―リンガ寺院の神話と象徴― 」『聖地と聖人の東西 起源はいか語られるか』(藤巻和宏編)、勉誠出版、P452~ P472、2011年8月。
  • マハーラーシュトラ州におけるヒンドゥー教の儀礼研究
    科学研究費 基盤研究(C)(一般)
    研究期間 : 2003年 -2005年 
    「マハーラーシュトラ州のマンガラーガウリー・プージャー」(『東海仏教』50輯、平成17年)
  • ネパール密教護摩の研究
    科学研究費 基盤研究(C)(一般)
    研究期間 : 2000年 -2002年 
    「ネパール仏教護摩の記録」(中京女子大学アジア文化研究所論集3号、平成14年3月)、「ネパール密教護摩の研究」(平成12年度~平成14年度科学研究費補助金による研究成果報告書、平成15年3月)

その他のリンク

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