研究者総覧

隈 研吾 (クマ ケンゴ)

  • 情報連携学研究科情報連携学専攻 教授
Last Updated :2024/04/23

研究者情報

学位

  • 博士(2006年12月)

科研費研究者番号

  • 40424197

J-Global ID

研究活動情報

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2015年03月 
    代表者 : 隈 研吾; GUTAI Matyas
     
    Matyas Gutai君は、建築材料としてガラスに挟み込んだ水を使うという、次世代環境建築への提案であるウォーターハウスの研究を行っており、2014年度には建設方法や構法について主に取組んだ。構造はハイブリッドのパネルシステムを採用し、ガラス部分に加えアルミ部分を組み込むことで強度の増加と、汎用性を獲得している。環境建築としては、ガラスは熱負荷が大きく敬遠されるが、水の注入でそれを回避することがこの研究の主眼であった。しかし、コストや遮蔽性等の面で見ると必ずしも透明性は必要でない部分もあるため、アルミパネルを同じシステムで組み込めるようにしことは、選択の幅が大きく広がることになる。また、本研究をスペインの有名出版社Actarから出版することができ、高い関心が集まった。出版に伴って、水だけでなく、これまで動くことの無かった建築及び建築材料の「応答性」について、他の事例なども研究しまとめることができた。出版に伴ってUCバークレーの環境建築を専門に教えるデイナ・バントロック教授やガラスやアルミ等の特殊構造にも詳しい東大の佐藤淳准教授、ゼロエネルギー建築に取組む馬郡教授を呼んでシンポジウムを行い、次世代の環境建築の可能性について大変有意義な議論をすることができた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 隈 研吾; LIPPA Cristiano
     
    Cristiano Lippa君は、これまで宇宙空間の無重力状態における人間の知覚と、知覚を元に形成される最適な建築空間についての研究を行ってきた。その中で、都市構造や都市形態に無意識に現れるであろう都市に自生的に形成される秩序が、無意識の知覚に影響を及ぼしているとの仮説より、都市の断面図を作成し、ISSスペースステーションを始めとする宇宙空間で採用されている構造もデュールとの比較分析を行った。2014年度では引き続き、同様の関心から、人間の知覚の深層に影響を及ぼすであろう都市構造に着目し、都市のスカイラインや地平ラインの分析を行いながら、宇宙空間の居住モデュールへの重力知覚の適用について考察をしている。都市におけるコミュニティや交通、空地や歩道などの水平要素の関係性と、アイコン、スペクタクル、権威性、タワーの高さ競争、高層ビル開発といった垂直要素の関係性は、自然界の原理で説明できることを示した。また、彼はその研究を、2014年夏に行ったワークショップで応用し、ローマにおける都市構造と水平要素としての古代城壁の関係性についての提言を行った。ワークショップには東京大学・ローマ大学サピエンツァ、ペンシルバニア州立大学計40名程度の学生が参加し、フィールドワークと議論を繰り返しながら、数十キロにも及ぶ古代城壁といった長い「水平のランドマーク」を都市でどう扱うべきかという議論を主導し、様々な提言を行い、ワークショップを成功に導いた。理論的・実践的なトライアル・分析を通し、独自の理論を形成することに成功している。

その他のリンク

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