文部科学省:科学研究費補助金(基盤研究(B), 基盤研究(B))
研究期間 : 2011年 -2013年
代表者 : 柏田 祥策; 立田 晴記; 長坂 征治; 廣津 直樹; 坂本 正樹; 清水 和哉
活性汚泥に対するSNCsの最小殺菌濃度は5 mg/Lであった。藍藻類,微細藻類に対しては硝酸銀よりも高い毒性を示し,ナノサイズによる毒性が考えられた。水生植物に対しては溶出した銀イオンがグルタチオン還元酵素などを阻害して根内過酸化水素の増加によるCAT活性の低下が根の伸長を阻害した。動物プランクトンの急性遊泳阻害試験ではSNCsと硝酸銀のどちらでも影響に差がなかった。繁殖阻害試験では毒性の主要因は銀イオンであった.魚類に対してはメダカ体長減少,心拍数低下,虚血および後湾症を誘導した。SOD,CATおよびGSHは有意に減少し,アポトーシスの阻害が観察された。さらに内的自然増加率が有意に減少した。