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鈴木 道也スズキ ミチヤ

所属・担当
史学科
人間科学総合研究所
史学専攻
職名教授
メールアドレスsuzuki012[at]toyo.jp ※[at]を@に書き換えて送信して下さい
ホームページURL
生年月日
Last Updated :2017/11/23

研究者基本情報

学歴

  •  - 1993年, 東北大学, 文学研究科
  •  - 1996年, 東北大学, 文学研究科
  •  - 1991年, 東北大学, 文学部

学位

  • 博士(文学), 東北大学

所属学協会

  • 西洋史研究会
  • 東北史学会
  • 日本西洋史学会
  • 歴史学研究会
  • 史学会
  • 西洋中世学会

経歴

  •   2013年04月 - 現在, 東洋大学, 文学部
  •   2008年04月 - 2013年03月, 埼玉大学, 教育学部, 准教授
  •   2003年10月 - 2004年07月, パリ第一大学およびCNRS客員研究員
  •   1998年04月 - 2008年03月, 埼玉大学教育学部助教授
  •   1997年04月 - 1998年03月, 埼玉大学教育学部講師
  •   1996年 - 1997年, 日本学術振興会特別研究員

研究活動情報

研究分野

  • 史学, 西洋史

研究キーワード

    写本, 中世, 年代記, ナショナル・アイデンティティ, 国際情報交換, 裁判, 恩赦, 中世フランス, 国家史, 法観念, デジタルテキスト, ヴァンサン・ド・ボーヴェ, 記憶, 詩学, サン・ドニ修道院, フランス大年代記, 中世ヨーロッパ, 言語, 西洋史, 紛争解決, 百科全書, 史書, 紛争, ルイ9世, 王国, ヴァンサン=ド=ボーヴェ, 中世史, ヨーロッパ, 歴史叙述, 王権, フランス, メディア, アイデンティティ

論文

  • 世界史学習に関する岩手大学生の意識調査, 安井 萠, 吉原 秋, 小川 春美, 鈴木 道也, 小川 知幸, 畑 奈保美, 津田 拓郎, YASUI Moyuru, YOSHIHARA Aki, OGAWA Harumi, SUZUKI Michiya, OGAWA Tomoyuki, HATA Naomi, TSUDA Takuro, 岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = The Journal of the Clinical Research Center for Child Development and Educational Practices, 岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = The Journal of the Clinical Research Center for Child Development and Educational Practices, 16, 93 - 102,   2017年03月31日
  • 高校での世界史履修に関するアンケートのテキストマイニング分析, 小川 知幸, 吉原 秋, 小川 春美, 鈴木 道也, 安井 萠, 畑 奈保美, 津田 拓郎, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集 = Bulletin of Morioka Junior College, Iwate Prefectural University, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集 = Bulletin of Morioka Junior College, Iwate Prefectural University, (19) 67 - 73,   2017年03月
  • 世界史履修に関する学生の意識調査と今後の研究の展望, 吉原 秋, 小川 春美, 鈴木 道也, 安井 萠, 小川 知幸, 畑 奈保美, 津田 拓郎, 池野 健, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集 = Bulletin of Morioka Junior College, Iwate Prefectural University, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集 = Bulletin of Morioka Junior College, Iwate Prefectural University, (19) 63 - 66,   2017年03月
  • 大学における世界史教育の現状と課題(1)世界史学習に関する大学生たちの意識調査, 鈴木 道也, 吉原 秋, 小川 春美, 安井 萠, 小川 知幸, 畑 奈保美, 津田 拓郎, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集, (18) 65 - 71,   2016年03月
  • 世界史履修に関する短大生の意識調査, 吉原 秋, 小川 春美, 鈴木 道也, 安井 萠, 小川 知幸, 畑 奈保美, 津田 拓郎, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集, 岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集, (18) 59 - 64,   2016年03月
  • マルク・ブロック著『封建社会』再読 (特集 古典再読), 鈴木 道也, 西洋史学 = The studies in Western history, 西洋史学 = The studies in Western history, (261) 73 - 77,   2016年
  • 研究大会報告概要 中世の百科全書とフランス王権, 鈴木 道也, 日仏歴史学会会報, 日仏歴史学会会報, (30) 44 - 47,   2015年06月
  • 裁判記事の誕生 : 中世フランスにおける法実践とその記録 (世界史の研究(241)), 鈴木 道也, 歴史と地理, 歴史と地理, (679) 26 - 33,図巻末1p,   2014年11月
  • 中世後期フランスにおける歴史記述の俗語化について, 鈴木 道也, 東洋大学文学部紀要. 史学科篇 = Bulletin of Toyo University, Department of History, the Faculty of Literature, 東洋大学文学部紀要. 史学科篇 = Bulletin of Toyo University, Department of History, the Faculty of Literature, (40) 180 - 152,   2014年
  • French National Identity through Medieval Chronicles- Rise of Vernacular Prose Historiography -, 鈴木 道也, Proceedings of The 8th Japanese-Korean Symposium on Medieval History of Europe (2013), 83 - 94,   2013年08月
  • ヴァンサン=ド=ボーヴェ編著『大いなる鑑(Speculum Maius)』の構造分析におけるテキスト・データベースの活用 : 現状と課題 (特集 デジタルメディアと歴史学), 鈴木 道也, ヨーロッパ文化史研究, ヨーロッパ文化史研究, (14) 5 - 27,   2013年03月
  • 中世王国年代記写本のなかの世界図〈mappamundi〉, 鈴木 道也, 東洋大学文学部紀要. 史学科篇 = Bulletin of Toyo University, Department of History, the Faculty of Literature, 東洋大学文学部紀要. 史学科篇 = Bulletin of Toyo University, Department of History, the Faculty of Literature, (39) 258 - 229,   2013年
  • 歴史資料デジタル化の現状 中世フランス史の場合, 鈴木 道也, 『ヨーロピアン・グローバリゼーションと諸文化圏の変容 研究プロジェクト報告書』(東北学院大学オープン・リサーチ・センター), 209 - 220,   2012年03月
  • Vernacular chronicles in medieval France (from 13th to 14th century), 鈴木 道也, Proceedings of the 6th conference of the Medieval Chronicle Society (P?cs, 25-30, July, 2011), 23 - 26,   2011年07月
  • L'histoire des rois des Francs dans le Speculum Historiale, 鈴木 道也, Hypoth?ses: travaux de l' ?cole doctorale d'histoire 2010, Publications de la Sorbonne, 45 - 60,   2010年04月
  • ヨーロッパにおける中世的自然観の解明に向けて : 中世百科全書を手がかりに<人文・社会科学>, 鈴木 道也, 埼玉大学紀要. 教育学部, 埼玉大学紀要. 教育学部, 59, (2) 103 - 118,   2010年
  • 中世王国年代記に現れた「政治的真実」--最近の研究から, 鈴木 道也, 埼玉大学紀要 教育学部, 埼玉大学紀要 教育学部, 59, (1) 117 - 130,   2010年
  • Medieval vernacular chronicle in the process of formation from tenth to twelfth century, 鈴木 道也, Proceedings of the 5th international Conference of the Medieval Chronicle Society, 26 - 34,   2008年07月
  • 中世末期フランス王国の学識者, 鈴木 道也, 『ソシアビリテの歴史的諸相』(南窓社、共著)所収, 149 - 164,   2008年03月
  • 『フランス大年代記』とナショナル・アイデンティティ 歴史叙述研究を巡る最近の動向から, 鈴木 道也, 『西洋史研究』(西洋史研究会), (36) 21 - 41,   2007年11月
  • 中世フランス王国の歴史・国家・世界観 『歴史の鑑』と『フランス大年代記』, 鈴木 道也, 『近世・近代日本社会の展開と社会諸科学の現在』(新泉社、共著)所収, 475 - 495,   2007年06月
  • 『フランス大年代記』とナショナル・アイデンティティ--歴史叙述研究を巡る最近の動向から, 鈴木 道也, 西洋史研究, 西洋史研究, (36) 21 - 41,   2007年
  • 記録管理の過去と現在 サン=ドニ修道院証書集の電子テキスト化について, 鈴木 道也, 『埼玉大学紀要 教育学部(人文・社会科学編)』, 55, (1) 29 - 41,   2006年03月
  • 記録管理の過去と現在--サン=ドニ修道院証書集の電子テキスト化について, 鈴木 道也, 埼玉大学紀要 教育学部, 埼玉大学紀要 教育学部, 55, (1) 29 - 41,   2006年
  • 『フランス大年代記』の普及とフランス・アイデンティティ : パリ国立図書館写本fr.10132を巡って, 鈴木 道也, 『埼玉大学紀要 教育学部(人文・社会科学編)』, 54, (2) 17 - 27,   2005年09月
  • フランス史の誕生 『シャンティイ年代記』から『フランス大年代記』へ, 鈴木 道也, 『歴史の誕生とアイデンティティ』(日本経済評論社、共著)所収, 40 - 77,   2005年04月
  • 『フランス大年代記』の普及とフランス・アイデンティティ--パリ国立図書館写本fr.10132を巡って, 鈴木 道也, 埼玉大学紀要 教育学部, 埼玉大学紀要 教育学部, 54, (2) 17 - 27,   2005年
  • 中世フランス王権と歴史叙述, 鈴木 道也, 『社会文化研究所紀要(九州国際大学)』, (51) 133 - 154,   2002年10月
  • Naissance d'une m moire ambigue; Grandes Chroniques de France, 鈴木 道也, Bulletin de l'Association Fran?aise pour l'Histoire de la Justice,Paris, 38 - 46,   2002年04月
  • Les composantes du pouvoir judiciaire du roi de France-Pardonner et Punir-, 鈴木 道也, Bulletin de l'Association Fran?aise pour l'Histoire de la Justice, Paris, 23 - 30,   2001年04月
  • 中世フランスの地域/王国アイデンティティ, 鈴木 道也, 『歴史におけるアイデンティティの諸相?課題と方法?』(九州国際大学社会文化研究所), 7 - 11,   2001年03月
  • ルイ9世の裁判に関する一考察 : アンゲラン=ド=クシー裁判(1259年)を中心に, 鈴木 道也, 埼玉大学紀要 教育学部(人文・社会科学編), 49, (1) 1 - 12,   2000年03月
  • 中世後期アルザス・ロレーヌ地方の慣習法文書と判告集, 鈴木 道也, 埼玉大学紀要 教育学部(人文・社会科学編), 47, (1) 133 - 149,   1998年03月
  • 中世フランスにおける「慣習法文書」の比較研究, 鈴木 道也, 博士学位論文,   1998年03月
  • サヴォワ伯領のCharte de franchises 1194-1343, 鈴木 道也, 『歴史』(東北史学会), 85, 1 - 30,   1995年10月
  • 中世盛期フランス王国の慣習法文書 北東フランスを中心として, 鈴木 道也, 『西洋史研究』(西洋史研究会), (22) 83 - 110,   1993年11月

MISC

  • 書評 轟木広太郎著『戦うことと裁くこと : 中世フランスの紛争・権利・真理』, 鈴木 道也, 史林, 94, (6) 908 - 913,   2011年11月
  • 書評 青谷秀紀著『記憶のなかのベルギー中世 : 歴史叙述にみる領邦アイデンティティの生成』, 鈴木 道也, 西洋史学論集, (49) 115 - 120,   2011年
  • 書評 Yoshiki Morimoto, Etudes sur l'economie rurale du haut Moyen Age: historiograhie, regime domanial, polyptyques carolingiens, 鈴木 道也, 西洋史研究, (38) 131 - 141,   2009年
  • 書評 渡辺節夫編『王の表象--文学と歴史・日本と西洋』, 鈴木 道也, 西洋史学, (233) 73 - 75,   2009年
  • 中世写本メディアの間テキスト性とナショナル・アイデンティティ形成に関する研究, 鈴木道也, 総合研究機構研究プロジェクト研究成果報告書, 6 (平成19年度),   2008年
  • 中世フランスの写本メディアとナショナル・アイデンティティ形成に関する研究, 鈴木道也, 総合研究機構研究プロジェクト研究成果報告書, 5 (18年度),   2007年
  • 中世ヨーロッパにおける歴史叙述とナショナル・アイデンティティ形成に関する研究, 鈴木道也, 総合研究機構研究プロジェクト研究成果報告書, 4 (17年度),   2006年
  • 書評 レジーヌ・ペルヌー&ジョルジュ・ペルヌー著, 福本秀子訳, 『フランス中世歴史散歩』, 白水社, 二〇〇三・六刊, B6, 二四五頁, 二二〇〇円, 鈴木 道也, 史學雜誌, 114, (11) 一九二七 - 一九二八,   2005年11月
  • Les deux ages de la seigneurie banale--pouvoir et societe dans la terre des sires de Coucy,milieu 11e-milieu 13e siecle/D.Barthelemy(1984), 鈴木 道也, 西洋史研究, (20) p100 - 109,   1991年

書籍等出版物

  • MIchiya SUZUKI Les composantes du pouvoir judiciaire du roi de France-Pardonner et Punir-
    Bulletin de I'Association Francaise pour I'Histoire de la Justice, Paris  2001年
  • 鈴木道也 ヨーロッパ史の時間と空間
    慶応大学出版会  2002年
  • 鈴木道也、鶴島博和、高田実、山本文彦、楠義彦、前山総一郎 歴史の誕生とアイデンティティ
    日本経済評論社  2005年
  • 鈴木道也 ソシアビリテの歴史的諸相
    南窓社  2008年
  • パトリック=ギアリ『ネイションという神話 ヨーロッパ諸国家の中世的起源』(翻訳)
    鈴木 道也、小川知幸、長谷川 宜之
    白水社  2008年06月
  • オスカー=ハレツキ『ヨーロッパ史の時間と空間』(翻訳)
    鈴木 道也、鶴島博和
    慶応大学出版会  2002年04月

講演・口頭発表等

  • 中世の百科全書とフランス王権, 鈴木 道也, 日仏歴史学会第五回研究大会,   2015年03月28日
  • French National Identity through Medieval Chronicles- Rise of Vernacular Prose Historiography -, 鈴木 道也, The 8th Japanese-Korean Symposium on Medieval History of Europe (2013),   2013年08月23日
  • 歴史資料デジタル化の現状 中世フランス史の場合, 鈴木 道也, 東北学院大学オープン・リサーチ・センター講演会,   2012年12月
  • 中世後期フランス王国における歴史記述と俗語(研究発表,西洋史部会,第一〇九回史学会大会報告), 鈴木 道也, 史學雜誌,   2012年01月20日
  • 中世後期フランス王国における歴史記述と俗語, 鈴木 道也, 史学会,   2011年11月
  • Vernacular chronicles in medieval France (from 13th to 14th century), 鈴木 道也, 6th international Conference of the Medieval Chronicle Society (University of P?cs [Hungary]),   2011年07月
  • 歴史叙述と権力, 鈴木 道也, 西洋中世学会若手支援セミナー,   2008年10月
  • Medieval vernacular chronicle in the process of formation from tenth to twelfth century, 鈴木 道也, 5th international Conference of the Medieval Chronicle Society (Belfast Queen's University),   2008年07月
  • 中世フランス王国におけるナショナル・アイデンティティ形成過程との比較からー俗語散文体王国年代記『フランス大年代記』を手がかりにー, 鈴木 道也, 日本西洋史学会第57回大会・小シンポジウム,   2007年06月
  • 中世フランスの写本メディアとナショナル・アイデンティティ形成に関する研究, 総合研究機構研究プロジェクト成果発表会 : 口頭発表,   2007年
  • 『フランス大年代記』写本の普及とナショナル・アイデンティティ-中世歴史叙述の「間テクスト性」について-, 鈴木 道也, 西洋史研究会,   2006年11月
  • Naissance d'une m?moire ambigue;Grandes Chroniques de France, 鈴木 道也, 4th international Conference of the Medieval Chronicle Society (Reading University),   2005年07月
  • 王のイメージ 『フランス大年代記』を読む, 鈴木 道也, 東北学院大学文学部史学科公開講座,   2002年10月
  • ルイ9世の裁判に関する一考察 : アンゲラン=ド=クシー裁判(1259年)を中心に, 鈴木 道也, 東北史学会,   1997年10月
  • 中世後期アルザス・ロレーヌ地方の『慣習法文書』と『判告集』, 鈴木 道也, 日本西洋史学会,   1996年05月
  • 13世紀ロレーヌ地方における『慣習法文書』と『判告集』-両者の歴史的意義をめぐる一考察-, 鈴木 道也, 西洋史研究会,   1994年11月
  • サヴォワ伯領の統治構造 -『慣習法文書(Charte de franchises/ Charte de coutumes)』(1196-1291)の分析から-, 鈴木 道也, 東北史学会,   1993年10月
  • 12世紀後半北東フランスにおける『慣習法特許状』の授与について, 鈴木 道也, 東北史学会,   1991年10月

競争的資金

  • 中世フランスにおける「国家史」叙述の生成・変容過程に関する研究, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(C)), 鈴木 道也,  13世紀後半に成立し、その後数多くの複写(写本)が制作されることで中近世フランスにおける「正史」の地位を得た、『フランス大年代記』と呼ばれる史書及びその写本群を主たる対象に、それがどのように産み出され、また中世人たちにどのような影響を与えたのか、その社会的機能を明らかにする試みを通じて、前近代社会において「ナショナルなもの」が構想され、集合的記憶として受容されていく具体的様相を明らかにすることを研究の目的としている。それはキリスト教的世界観が圧倒的な影響力を有する中世ヨーロッパ社会において「国家史」が誕生する瞬間を描きだすことを目指している。
  • 制度と政治社会の相互関係から見たヨーロッパ中世の発展と変容, 文部科学省, 科学研究費補助金(基盤研究(A)), 渡辺 節夫, 「追加採択」のためスタートが遅れたが、この科研の共同研究は基本的に「ヨーロッパ中世史研究会」(1995年結成)をテーマ的にも、メンバー構成においてもベースとしているため、実質的には年度当初から着実に共同研究としての実績を挙げてきたと言える。具体的には、斬新かつ先端的な研究を積極的に推進する観点から、先ず、近年我が国で刊行された本格的な当該分野、特にヨーロッパ中世の権力構造に関する研究書を5点選び、著者を招き評者を二人配し、徹底した質疑・応答を通して、問題の本質と、研究の方向性を見出すことができた。対象地域もフランス、ドイツ、セルビア、イタリアに及び、対象とする時代も中世を広くカバーすることができた。この一連の合評会を通じて基本的に王権・教会・貴族・都市の四つを共同研究の軸に設定するが、政治文化、法文化の面に力点を置きつつ、新しい問題設定、問題視角に基づいて方向付けすることが確認された。また、個人レヴェルでは分担者の約半数は科研費を有効に使用し、現地で各分担分野の実証研究を推進する上で不可欠かつ重要な歴史史料、文献の収集を精力的に行った。他の分担者は本科研プロジェクトの共通課題を念頭に置きつつ、個別研究を推進し、後掲のように一定の成果―研究論文、研究書の刊行、学会・研究会での報告―を挙げることができた。
  • 中世フランスの写本メディアとナショナル・アイデンティティ形成に関する研究, 文部科学省, 科学研究費 若手研究(B), 鈴木道也, 本研究は、中世フランスの王国年代記『王の物語』を主たる史料として、(a)多様な歴史認識が交錯する中世社会にあって、権力体としての国家の成長と変容は「歴史家」たちの語りをどう変えたのか、また(b)歴史叙述に携わる当時の知的エリートたちは、どのような意識と方法論をもってそれぞれの史書を組み立てていたのか、という点の解明を試みた。結果として、度重なる再編過程を通じて国家の領域性と連続性に関する理論を次第に精緻化させていく、中世における史書編纂事業の具体相が明らかになった。
  • 中世フランスの歴史叙述とナショナル・アイデンティティ形成に関する研究, 文部科学省, 科学研究費補助金(若手研究(B)), 鈴木 道也, 本研究は、13世紀後半に成立し、その後数多くの複写(写本)が制作されることで、中近世フランスにおける「正史」の地位を得た、『フランス大年代記』と呼ばれる史書、及びその写本群を主たる対象に、それがどのように産み出され、また中世人たちにどのような影響を与えたのか、その社会的機能を明らかにする試みを通じて、前近代社会において「ナショナルなもの」が構想され、集合的記憶として受容されていく具体的様相を明らかにしようとするものである。それは、キリスト教的世界観が圧倒的な影響力を有する中世ヨーロッパ社会において「国家史」が誕生する瞬間を描きだすことを目指している。論文「『フランス大年代記』の普及とフランス・アイデンティティ」では、大年代記普及初期の写本を分析の対象とし、王朝交代期にあって『大年代記』写本の内容が新王朝の正当性を色濃く打ち出したものへと加筆・修正されていることを具体的に実証した。また論文「記録管理の過去と現在」では、歴史を記すもの(=歴史家)がまた同時に過去に関わる記録の管理者(=アーキビスト)であるという、中世フランスの特異な状況を指摘し、中世における過去へのまなざしと、インターネットに代表される情報メディアの急速な進歩が見られる現在のそれとの間にどのような相違が見られるのか、という点を、特にナショナル・アイデンティティとの関連において分析した。叙述史料の歴史学的史料学的分析はまだ端緒についたばかりであるが、大年代記を始めとする叙述史料が紡ぎ出す無数の歴史を整理していくことで、ナショナル・アイデンティティをも相対化しつつアイデンティティの関係性を明らかにすることは充分可能であると思われる。
  • 中世フランスにおける粉争解決法の研究, 文部科学省, 科学研究費補助金(奨励研究(A), 若手研究(B)), 鈴木 道也, 本研究は、中世フランスを対象として、王国裁判および裁判外紛争処理過程(国王恩赦や住民集会)を分析することで、前近代型紛争解決システムの解明を目指すものである。2年間の研究活動の後半にあたる今年度は、前年度までの研究成果を受け、特にフランス国王ルイ九世治世期の裁き(=通常の裁判)と恩赦(=裁判外紛争処理)の相補的関係の実態解明を目指した。王の直轄領であるフランス中央部のイル・ド・フランス地方やピカルディー地方において、殺人などの重罪を犯した犯罪者がいかに裁かれたか、その後親族・知人からの申し出により開始される恩赦の審査がどのように行われたか、また有罪となって刑が確定してから恩赦決定に至るまでの共同体住民の心性はどのように変化したのか、といった点に注目して研究を進めた。その結果次の諸点が明らかになった。・王の恩赦は、嘆願に対して無原則・無制限に決定されているわけではなく、暴力の行使を抑止するための政治的キャンペーンの一つとして意識的に展開されている。恩赦証書に現れるという表現は、王国裁判権の信託性を高めると同時に、社会に弥漫する暴力的な風潮への戒めという意図を持って恩赦が行われていたことを示している。・王による恩赦行為は数的には必ずしも多くはないが、王国歴史叙述の中では治世を特徴づけるものとして頻繁かつ詳細に言及されており、王権による世論誘導、プロパガンダ政策のひとつの重要なキーワードとして、実態以上に機能していた。
  • 中世フランスにおける紛争解決法の研究, 文部科学省, 科学研究費補助金(奨励研究(A)), 鈴木 道也, 本研究は、法人類学の成果を援用して(1)これまで別個に研究されてきた「古き良き法」と称される中世の法観念を巡る思想史的研究と、法制度、具体的には法定立過程と裁判過程に関する制度史的研究を統合するとともに、(2)従来注目されてこなかった(1)国王恩赦や(2)住民集会などの裁判外紛争処理の実態を解明することで、中世における紛争解決システムの構造的把握を目指すものである。本研究は平成11年度より開始されたものであり、平成11年と12年の二年間は当初の研究計画では研究動向の把握や史料データベースの作成を目的とする準備段階であったが、これまでに以下の諸点が明らかになってきている。(1)成文化された法規範は、王国レヴェルでもまた領邦・都市レヴェルでも現実の裁判過程及びその結果に決定的な影響力を及ぼしてはいない。法規範は選択肢の一つに過ぎない。(2)上級権力の下に置かれる裁判所は紛争解決機関としては未熟であるが、そのことは中世人の紛争解決能力の低さを意味するものではなく、地縁共同体や結社的団体の内済による調停・和解型紛争解決は高度に機能している。(3)これまで裁判権の質的強化と量的集積が支配権拡大の指標とされてきたが、中世フランス王権は罪を赦す恩赦行為にも裁判と同等の重要性を認めている。王の権力と権威は、一見すると相矛盾する「(厳格な)裁き」と「(寛大な)赦し」の相補的関係の中で確立されていく。

教育活動情報

担当経験のある科目

  • 西洋史概説, 埼玉大学
  • 西洋史学特講, 埼玉大学,青山学院大学
  • 社会科指導法, 埼玉大学
  • 社会科概説, 埼玉大学
  • 社会科演習, 埼玉大学
  • 史学科卒論演習, 東洋大学
  • 世界史概説, 十文字学園大学
  • 歴史学基礎演習, 東洋大学
  • 歴史学史料研究, 東洋大学