日本学術振興会:科学研究費助成事業
研究期間 : 2002年 -2005年
代表者 : 竹永 三男; 伊藤 康宏; 喜多村 正; 相良 英輔; 川久保 篤志; 今津 勝紀; 小林 准士; 坂山 高朗
1.石見地方の研究
第一に、対象地域である島根県瑞穂町(現・邑南町)について、喜多村正は、市本地区の村組織と宗教・民俗事象の調査を、竹永三男は、田中梅治文書め写貫撮影・整理を、川久保篤志と伊藤康宏は産業資料を、今津勝紀は古代道路の復元を、小林居士・岸本覚は近世文書を、相良英輔はたたら製鉄・木炭製造関係史料を担当し、現地調査と資史料の撮影・整理を行った。
第二に、以上をもとに、瑞穂町を中心とした地域の、村落組織と宗教慣行、地域交通路の歴史的原型としての古代の道の復元、地域の振興とその記録に努めた地域指導者の思想と活動の特色、農業・農村構造の歴史的特質、和牛飼育経営を中心とした地域産業の特色とその影響などを解明した。
2.鳥取県日野地方の研究
第一に、2000年の地震による被災史料の整理・分析を、尾立和則・山蕗良治・小林堆土・岸本覚を中心に関係地域住民の地域史研究組織と協力し継続して進めるとともに、過疎化の実態、企業誘致、飼牛経営など地域の人口動態と地域産業の関連調査を進めた。
第二に、被災史料の保全活動を地域住民ととともに継続して進める体制を確立するとともに、地域産業と人口動態の関連を明らかにした。
3.研究成果の発表
以上の研究成果は、各研究分担者が個別に発表するとともに、11編の論文・報告・資料目録から成る研究成果報告書として刊行した。