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文 貞實
(ムン ジョンシル)
社会学部社会学科 教授
社会学研究科社会学専攻 教授
研究者情報
学位
科研費研究者番号
J-Global ID
プロフィール
研究キーワード
研究分野
経歴
学歴
所属学協会
書籍等出版物
講演・口頭発表等
MISC
共同研究・競争的資金等の研究課題
Last Updated :2024/04/06
研究者情報
学位
博士(社会学)(2018年09月 甲南大学大学院人文科学研究科)
科研費研究者番号
20301616
J-Global ID
200901091673550472
プロフィール
主な研究領域:社会学(都市社会学、地域社会学、マイノリティ・スタディーズ)
研究キーワード
在日韓国・朝鮮人 野宿者 寄せ場 都市下層
研究分野
人文・社会 / 社会学
経歴
2014年04月 - 現在 東洋大学社会学部 社会学科教授
2001年 - 2013年03月 ・中部学院大学 人間福祉学部 教授
2007年 - 2009年 ・聖隷クリストファ大学大学院 非常勤講師(2007年-2009年)
2004年 - 2005年 ・金城学院大学現代社会学部 非常勤講師(2004年-2005年)
1999年 - 2003年 ・同朋大学 非常勤講師(1999年-2003年)
1997年 - 2001年 ・中部学院大学 人間福祉学部 専任講師(1997年-2001年)
1998年 - 2000年 ・日本福祉大学社会福祉学部 非常勤講師(1998年-2000年)
1997年 - 1998年 ・岐阜経済大学経営学部 非常勤講師(1997年-1998年)
1995年 - 1997年 ・東京女学館短期大学部国際文化学科 非常勤講師(1995年-1997年)
1995年 - 1997年 ・明治学院大学社会学部 非常勤講師(1995年-1997年)
学歴
- 1995年 明治学院大学 社会学研究科 社会学・社会福祉学
所属学協会
関西社会学会 日本寄せ場学会 日本福祉社会学会 地域社会学会 日本都市社会学会 日本社会学会
研究活動情報
書籍
ライフ・トークの社会空間 : 1990〜2000年代の女性野宿者・在日朝鮮人・不安定労働者
文, 貞實 (担当:単著範囲:)松籟社 2022年03月 ISBN: 9784879844194 339, 14p
コミュニティ・ユニオン : 社会をつくる労働運動
文, 貞實; 伊藤, 泰郎; 内田, 龍史; 北川, 由紀彦; 山口, 恵子; 崔, 博憲; 仁井田, 典子; 朝倉, 美江; 山本, かほり; 西澤, 晃彦 松籟社 2019年03月 ISBN: 9784879843739 293, 46p
社会福祉政策
日本社会福祉学会 EBSCO 2013年 ISBN: 9784805849316 1オンラインリソース (300p)
温泉リゾート・スタディーズ : 箱根・熱海の癒し空間とサービスワーク
武田, 尚子; 文, 貞實 青弓社 2010年02月 ISBN: 9784787233110 193p
「社会運動と福祉ボランティア」『福祉ボランティア論』三本松政之・朝倉美江編
有斐閣 2007年
不埒な希望 : ホームレス/寄せ場をめぐる社会学
狩谷, あゆみ 松籟社 2006年11月 ISBN: 9784879842466 317p
「女性野宿者のストリート・アイデンティティ-彼女の「無力さ」は抵抗である-」『不埒な希望-ホームレス/寄せ場をめぐる社会学』狩谷あゆみ編
松籟社 2006年 ISBN: 487984246X
「被災コミュニティと在日韓国・朝鮮人の復興戦略」『阪神・淡路大震災の社会学』第3巻岩崎信彦他編
昭和堂 1999年 ISBN: 4812299055
「エスニック・コミュニティの被災状況と救援活動」(麦倉哲、浦野正樹と共著)『阪神・淡路大震災の社会学』第2巻岩崎信彦他編
昭和堂 1999年 ISBN: 4812299047
「アメリカのホームレス、日本のホームレス」『現代人の社会心理 暮らす人-結節と共生の社会心理』水谷史夫編
学文堂 1995年 ISBN: 4762005983
「『在日』コミュニティの可能性」『外国人居住者と日本の地域社会』奥田道大他編
明石書店 1994年 ISBN: 4750305812
講演・口頭発表等
「韓国労働市場の変容と階層化」
[通常講演]
第31回地域社会学会大会・シンポジウム 2006年
「野宿者をめぐる排除と抵抗(1)ストリートからの抵抗の可能性について」
[通常講演]
第78回日本社会学会大会・自由報告 2005年
「都市/野宿/ジェンダー -女性野宿者の直面する<現実>-」
[通常講演]
第74回日本社会学会大会・自由報告 2001年
「震災とエスニシティ-神戸長田のケミカルシューズ産業と共生のまちづくり-」
[通常講演]
第24回地域社会学会大会・シンポジウム 1999年
「『寄せ場/野宿』への介入=『調査』について」
[通常講演]
第12回寄せ場学会・総会 1998年
「エスニック・コミュニティと『社会空間』-神戸市長田のアジアタウン構想をめぐって-」
[通常講演]
第15回都市社会学会大会・シンポジウム 1997年
「阪神・淡路大震災における救援活動とその後の生活再建について」
[通常講演]
第69回日本社会学会大会・自由報告 1996年
「『山谷』記述に関する諸問題」
[通常講演]
第67回日本社会学会大会・自由報告 1994年
MISC
「福祉労働におけるジェンダー問題」
平成; 年度日本証券奨学財団研究成果報告書; 研究代表; 貞實; 非刊行 『保育・介護現場における女性労働問題の実証的研究-福祉労働の現状と課題-』 70 -85 2008年
「韓国社会の“両極化”と移住労働者」
『地域社会学会年報』 (19集) 31 -50 2007年
「都市下層と女性-サービス業従業者特化地域の女性労働者の需要供給メカニズム-熱海市の旅館ホテル女性従業員を事例に-」
研究代表; 西澤晃彦 『現代都日本における都市下層の動態に関する実証的研究』平成15-18年度科学研究費補助金基盤研究(B)(課題番号:12330110)研究成果報告書 176 -202 2007年
「地域産業の発展と衰退に関わるエスニック・コミュニティの形成について-神戸市長田地域のケミカルシューズ産業と東京都足立区関原地区のヘップサンダルを事例に-」
年度科学研究費補助金基盤研究; 課題番号; 研究成果報告書; 研究代表者; 西村雄郎; 非刊行 『エスニック・コミュニティの比較都市社会学』 501 -547 2006年
「『寄せ場』の変容と女性野宿者」
研究代表; 田巻松雄 『現代日本社会に於ける寄せ場の実態』平成11-14年度科学研究費補助金基盤研究(A)(1)研究成果報告書(課題番号:11301005) 42 -56 2004年
「山谷の『社会空間』分析-都市空間/野宿/ジェンダー-」
平成11-13年度科学研究費補助金基盤研究(C)課題番号:11610216(2)研究成果報告書(研究代表:中部学院大学・文貞實) 1 -173 2003年
「野宿とジェンダー」
新宿ホームレス支援機構 『Shelter-less』 季刊 (NO.19) 120 -155 2003年
「野宿生活の現状(2)」
基礎生活問題研究会 『名古屋市「ホームレス」聞き取り調査等に関する最終報告書』 64 -79 2002年
「震災とエスニシティ~神戸市長田のケミカルシューズ産業と共生のまちづくり~」
ハーベスト社 『地域社会学会年報』 12 (12集) 55 -78 2000年
「『山谷』=社会空間の記述にむけて-言説化される『山谷』、身体化される『山谷』-」
平成; 年度文部省科学研究費補助金総合研究; 研究成果報告書; 研究代表; 田巻松雄 『現代日本における都市下層社会に関する社会学的研究』 1 -22 1997年
「震災をめぐる在日韓国・朝鮮人の活動と在日コミュニティ」
早稲田大学社会学会 『社会学年誌』 (38号) 45 -59 1997年
「社会的弱者への救援活動~神戸市長田区の事例(2)~」
早稲田大学社会学研究所; 都市研究部会; 研究シリーズ 『阪神・淡路大震災における災害ボランティア』 (36) 241 -286 1995年
「社会地理学の<外部>Ⅰ」
明治学院大学大学院社会学研究科 『社会学専攻紀要』 (17号) 19 -34 1993年
「『わたしは…です』の意味と作用に関する試論/基礎編」
明治学院大学大学院社会学研究科 『社会学専攻紀要』 (16号) 267 -283 1992年
「『わたしは…です』の意味と作用に関する試論/文法編」
明治学院大学大学院社会学専攻 『社会学専攻紀要』 (15号) 167 -186 1991年
「裏返しの論理」
明治学院大学大学院社会学研究科 『社会学研究紀要』 (14号) 27 -44 1990年
「寄せ場におけるボランティア活動について」
明治学院大学大学院社会学研究科 「社会学専攻紀要」 (13号) 117 -145 1989年
共同研究・競争的資金等の研究課題
グローバル化時代におけるネットワーク型社会運動に関する実証的研究
日本学術振興会:
科学研究費助成事業
研究期間 :
2016年04月 -2019年03月
代表者 :
文 貞實; 朝倉 美江; 北川 由紀彦; 西澤 晃彦; 山本 かほり; 山口 恵子; 内田 龍史; 崔 博憲; 伊藤 泰郎; 仁井田 典子
本研究の目的は、経済グローバル化に抗するユニオン運動の特徴を明らかにし、ユニオン運動が、どのように、今日の「雇用破壊」や社会の個人化に抗した新しい労働運動の組織化モデルを提示しているかを検証することである。本調査研究では、ユニオン運動が、どのように、多様なひとびとの社会運動の結節点となっているかをコミュニティ・ユニオン全国ネットワークに参加している全国のユニオン組合員を対象とした質問紙調査およびインタビュー調査の知見から明らかにした。本研究の研究成果については、文貞實編著『コミュニティ・ユニオン 社会をつくる労働運動』(松籟社 2019)を刊行しまとめた。
グローバル化時代における雇用不安定層の組織化に関する実証的研究
日本学術振興会:
科学研究費助成事業 基盤研究(B)
研究期間 :
2012年04月 -2015年03月
代表者 :
文 貞實; 谷 富夫; 西澤 晃彦; 朝倉 美江; 山本 かほり; 山口 恵子; 伊藤 泰郎; 崔 博憲; 北川 由紀彦; 高畑 幸; 内田 龍史; 山根 清宏; 仁井田 典子
本研究は今日の経済グローバル化に抗する新たな社会運動のひとつであるローカルなユニオン運動の特徴を明らかにすることを目的とした。コミュニティ・ユニオン全国ネットワークに参加する74ユニオン(35都道府県・15000人組合員)を対象とした質問紙調査およびインタビュー調査を実施した。 質問紙調査の調査結果(回収率8.1%)では、ユニオンがセーフティー・ネットをもたない生活不安定層にとって「生存組合」としての意味が大きいことや活動内容の分析から世代・ジェンダー間でユニオン活動の目的やユニオン運動の意味づけを検証し、新しい「公共空間」を生み出す可能性と課題を分析した。
「都心回帰」時代における大都市の構造変容-大阪市を事例として
日本学術振興会:
科学研究費助成事業
研究期間 :
2008年 -2010年
代表者 :
鰺坂 学; 浅野 慎一; 岩崎 信彦; 杉本 久未子; 西田 芳正; 西村 雄郎; 文 貞實; 魁生 由美子
日本の大都市では2000年を画期として、長らく続いた人口の郊外化がおわり、人口が都心部に向かう都心回帰といわれる状況がみられる。その原因は、不況により都心地域の地価が下がり、オフィス需要が減少し、余った土地に大型のマンションが建てられ、新しい住民の居住が促進されたためである。本研究では、これらの人口の都心回帰により大阪市における地域社会の構造変容について調査分析を行った。特に都心区における新しい住民と古くから住んでいた住民との関係について、大阪市特有の地域住民組織である「地域振興会」(振興町会や連合振興町会)に焦点をあて、その連合会長らに面接調査を行った。結果として、新住民の地域振興会への参加は少なく、旧住民中心に運営されてきた振興町会の側も新住民への対応に苦慮していること、新旧住民間の交流やコミュニティの形成が課題となっていることが判明した。
5,保育・介護現場における女性労働者の実証的研究
民間学術研究振興費補助金
研究期間 :
2007年 -2008年
福祉系大学卒業生を対象とした就労実態調査
3,アジア・グローバル都市と移住労働者
科学研究費補助金
研究期間 :
2005年 -2008年
韓国における労働運動と移住労働者の組織化
アジア・グローバル都市における都市下層社会変容の国際比較研究
日本学術振興会:
科学研究費助成事業
研究期間 :
2004年 -2007年
代表者 :
田巻 松雄; 中村 裕司; 文 貞実
本研究は、アジアの大都市を念頭において、ホームレス、外国人労働者、日雇労働者といった都市下層に注目し、第一に、1980年代以降のおおよその20年をスパンとして、都市下層の実態分析を行う、第二に、都市下層の基底的な存在条件を、労働過程の観点から、グローバリゼーションと世界都市化という枠組みにつなげる形で検討する、第三に、都市下層問題の性格を社会政策の観点から明らかにする、そして第四に、統一的な概念設定により、都市下層問題を国際比較の遡上に載せるとともに、それらの有機的関連を追究し、都市下層のグローバルな問題状況を抽出することを目的としたものであった。 最終的には、本研究は、主にアジア域内の労働力移動とその背景としての下層問題に焦点を当てた。 最終報告書は、3章から構成されている。 第一は、日本、韓国、台湾における非正規滞在者問題の現状と背景を比較の視点に基づいて整理し、非正規滞在者発生のメカニズムとその問題性を主に政策の面から追究した。 第二は、フィリピンの労働力輸出の背景を、工場調査を踏まえてフィリピン国内の都市下層問題と関連付けて分析した。 第三は、韓国の移住労働者問題を、主にソウルに焦点を当てながら、労働運動と社会運動の視点から追究した。
2,都市下層と女性労働
科学研究費補助金
研究期間 :
2003年 -2006年
サービス業従業者特化地域の女性労働者の需要供給メカニズム
現代日本における都市下層の動態に関する実証的研究
日本学術振興会:
科学研究費助成事業
研究期間 :
2003年 -2006年
代表者 :
西澤 晃彦; 奥山 眞知; 文 貞實; 中村 祐司; 稲葉 奈々子; 武田 尚子
私たちは、社会的排除の結果として生じた、下層労働市場に依存しつつ生きる都市下層の社会的世界を分析することに努めてきた。排除による生存の脅かしに抗して、野宿者たちが、様々な生存戦略をとりつつ、アイデンティティを構築していることを明らかにした。 同時に、観光地の宿泊施設で働く女性の労働者たちについてはじめて調査を行い、地域社会の下層に位置づけられながら流動する彼女たちの生活を明らかにした。都市下層は、ジェンダーやエスニシティによって分割されながら、それぞれ異なる労働を割り当てられている。 都市下層の存在の様式は多様ではあるが、都市下層へといったん組み入れられば、そこからの離脱はたいへんに困難であり、定住性が低く生活の安定を得られない状態におかれる。都市下層という排除された人々が、日本における最貧困層となっていることを明らかにしたことが、最大の研究成果である。 本研究の総括として、記述の蓄積をこえて、労働市場論、国家論、グローバリゼーション論の成果を取り入れつつ社会的排除論と都市下層研究を接合させることによって、より社会学的に深化した都市下層研究を達成しえたと考える。
4,地域産業とエスニック・コミュニティの形成
科学研究費補助金
研究期間 :
2002年 -2005年
地域産業の発展と衰退に関わるエスニック・コミュニティの形成過程
現代日本社会に於ける寄せ場の実態
日本学術振興会:
科学研究費助成事業
研究期間 :
1999年 -2002年
代表者 :
田巻 松雄; 狩谷 あゆみ; 文 貞実; 中根 光敏; 山口 恵子; 山本 薫子; 稲月 正; 稲葉 奈々子; 野村 浩也; 佐藤 繁美; 西澤 晃彦
本研究から得られた主な知見は以下の通りである。 1.近年における野宿者の増大と寄せ場における労働市場の縮小とは密接な関係にある。ただし、寄せ場の縮小は不況の単なる反映ではなく、建設産業の大きな再編に起因する。建設日雇労働市場の就労経路が多様化するとともに、飯場の実態に見られるように、建設日雇の労働条件が一般的に悪化している。 2.近年の寄せ場の著しい変容には、寄せ場を都市下層の姿を隠蔽しつつ同時に労働力をプールする場として利用してきた行政の寄せ場対策のドラスティックな政策転換が関係している。 3.野宿者の増大と可視化にともなう社会問題化によって国及び自治体でのホームレス対策が本格化しているが、従来、福祉面での対応に比べて労働対策の遅れが著しかった。近年、「就労自立」を軸とするホームレス対策が急展開しているが、行政的な狭い枠組みでの「自立」をもとに野宿者を分類・選別するなど、改善すべき課題は多い。 4.従来、寄せ場や野宿の問題を語ることは、とりわけ高齢単身の男性を語ることであった。しかし、女性の野宿者が増大している事態、さらに寄せ場の歴史を捉えなおす上でも、ジェンダー的視点を盛り込み、男性野宿者の周辺部にいる女性野宿者の位置から探題設定することが必要になっている。 5.野宿者問題は産業構造の変容・再編に伴う労働問題や行政施策の仕組みなどが深く係わる現代の貧困問題であり社会問題であるが、野宿者や日雇労働者、さらには外国人労働者を社会に適合しない特殊な人々と見る社会的風潮は依然強く、このことに起因すると思われる社会的排除の現象が様々な形で生じている、
1,日本の都市下層問題
科学研究費補助金
研究期間 :
1999年 -2001年
山谷地域と女性野宿者
マイノリティ・スタディーズ
科学研究費補助金
研究期間 :
1999年 -2001年
・寄せ場の変容と野宿者について ・地域産業の発展と衰退に関わる在日韓国・朝鮮人のエスニック・コミュニティの形成について
山谷の「社会空間」分析-都市空間/野宿/ジェンダー-
日本学術振興会:
科学研究費助成事業
研究期間 :
1999年 -2001年
代表者 :
文 貞実
本研究の目的は、当時の共同研究の主な課題であったポスト・フォーディズム以降の都市空間のフロー化(生産/消費)の進展のなか、(1)「都市」と野宿者との空間関係(生産/消費/所有)を明らかにすること、(2)その過程をとおして山谷の「社会空間」分析を試みることをめざしたものである。本研究で取り上げる「社会空間」とは、都市・地域社会を特定の地理的属性や空間概念で捉えるものではない。ポスト・フォーディズム以降の都市空間内部に生成される社会的な営み(公的領域/私的領域)が分節化するなかで浮上する社会的な葛藤が個々の行為主体の空間的な"葛藤"へ変換される過程、あるいはその個々の行為主体の"抵抗"が「都市」を多元的・多層的に創出する過程、その動的な過程そのものが決定する「影響場としての空間」をしめす〔Harvey1979〕。本研究では、そのような「社会空間」分析の射程から都市の野宿者を対象とした実証的な研究をおこなった。そこで、具体的な調査研究として、山谷周辺の女性野宿者を対象とした事例研究・調査および山谷周辺に設立された女性野宿者のグループホームでの参与観察をおこなった。 それらの調査研究をとおして、「都市」の労働/消費/所有をめぐる「ジェンダー化された空間」〔渋谷1996〕の切断面に位置する女性野宿者をめぐる重層的な権力関係や空間的な配置(「労働力の女性化」「貧困の女性化」など)に対抗する女性野宿者の"小さな戦い"への応答をめざした。
その他のリンク
researchmap
https://researchmap.jp/read0140635